どうも、こんにちは。
はりー(@hcinemadowntown)です。
今回は「死ぬまでに観たい映画1001本」という本について紹介します。
『死ぬまでに観たい映画1001本』という本をご存じでしょうか。
映画研究を専門にしているスティーヴン・ジェイ・シュナイダー教授が映画黎明期から最新作まで、あらゆるジャンル、あらゆる国、時代に渡って、映画の歴史において重要な作品をピックアップして、各作品の魅力・意義を語っている本です。
本記事では、映画好きなら必読の本の魅力とラインナップしている作品リストを紹介していきます。今回は、2020年3月31日発行の第四版を取り上げます。
それではいきましょう。
Contents
『死ぬまでに観たい映画1001本』とは?:オススメの理由
『死ぬまでに観たい映画1001本』とは、映画研究を専門にしているスティーヴン・ジェイ・シュナイダー教授が製作した映画本。読者を映画への興味を掻き立て、熱烈な映画ファンへと変えるために作られました。
日本語版は2020年3月に出版された本書で第四版となります。
第一版は2004年出版。表紙は『サイコ』。
第二版は2011年出版。表紙は『ブラック・スワン』。
第三版は2014年出版。表紙は『ゼロ・グラビティ』。き
そして、最新版の表紙は『グレイテスト・ショーマン』です。※感想記事あります。
本の魅力①:あらゆるジャンルの作品に出会える
この本には、教授が時代も国も飛び越えて、あらゆる観点を踏まえながらリストアップした作品たちが収められています。
そこには、商業的に成功した作品もあれば、鳴かず飛ばすだった作品もあります。しかし、このリストにある作品はいずれも、良し悪しに関わらず、映画の歴史になんらかの影響を与えた作品たちばかり。
ページをめくるだけでめくるめく映画の歴史の旅が出来ます。
本の魅力②:豊かな書評
時計じかけのオレンジ:『死ぬまでに観たい映画1001本』P518より
本作には取り上げられている作品ひとつひとつに豊富な書評が添えられています。
執筆者は数十人に及ぶ映画評論家や映画学科の教授陣。
いずれも豊かな知識や着眼点に基づいた読み応えのある書評ばかり。その作品の成り立ちの背景や監督の作家性、影響を与えた作品・歴史的な事件への言及など。
もしもアナタが観たことのある作品であっても必ずや新たな発見があるでしょう。
本の魅力③:貴重な図版の数々
魔人ドラキュラ:『死ぬまでに観たい映画1001本』P86より
本作は、読むだけではなく、眺めているだけでも楽しむことができる本です。
数々の心に残る名シーンが挿絵として掲載されていて、何時間でも眺めていられます。
特に1900年代の前半の映画は、今では映像として観ることがほとんど不可能な作品もあり、作品の雰囲気を知れるとても貴重な資料でもあります。
とくに作品のポスターは、その時代の空気感まで閉じ込められているようで素敵すぎますね。
死ぬまでに観たい映画1001本:年代別リスト
それでは、年代別に1001本を見ていきましょう!
1900年代
1900年代は2作品がピックアップ。
- 『月世界旅行』 LE VOYAGE DANS LA LUNE(1902)
- 『大列車強盗』 THE GREAT TRAIN ROBBERY(1903)
1910年代
1910年代は5作品がピックアップ。
- 『國民の創生』 THE BIRTH OF A NATION(1915)
- 『吸血ギャング団(レ・ヴァンピール)』 LES VAMPIRES(1915)
- 『イントレランス』 INTOLERANCE(1916)
- 『カリガリ博士』 DAS KABINE DES DOKTOR CALIGARI(1919)
- 『散り行く花』 BROKEN BLOSSOMS(1919)
1920年代
1920年台からは41作品がピックアップ。世界初のトーキー映画『ジャズ・シンガー』が公開された、サイレントからトーキーへの転換期。
- 『ウィズイン・アワ・ゲイツ』 WITHIN OUR GATES(1920)
- 『嵐の孤児』 ORPHANS OF THE STORM(1921)
- 『霊魂の不滅』 KÖRKARLEN(1921)
- 『LA SOURIANTE MADAME BEUDET』(1922)
- 『ドクトル・マブゼ』 DR. MABUSE, DER SPIELER(1922)
- 『極北の怪異(極北のナヌーク)』 NANOOK OF THE NORTH(1922)
- 『吸血鬼ノスフェラトゥ』 NOSFERATU, EINE SYMPHONIE DES GRAUENS(1922)
- 『魔女』 HÄXAN(1922)
- 『愚かなる妻』 FOOLISH WIVES(1922)
- 『荒武者キートン』 OUR HOSPITALITY(1923)
- 『鉄路の白薔薇』LA ROUE(1923)
- 『最後の人』 DER LETZTE MANN(1924)
- 『ストライキ』 STACHKA(1924)
- 『キートンの探偵学入門』 SHERLOCK, JR.(1924)
- 『THE GREAT WHITE SILENCE』(1924)
- 『グリード』 GREED(1924)
- 『バグダッドの盗賊』 THE THIEF OF BAGDAD(1924)
- 『THE EAGLE』(1925)
- 『オペラの怪人』 THE PHANTOM OF THE OPERA(1925)
- 『戦艦ポチョムキン』 BRONENOSETS POTYOMKIN(1925)
- 『チャップリンの黄金狂時代』 THE GOLD RUSH(1925)
- 『ビッグ・パレード』 THE BIG PARADE(1925)
- 『アクメッド王子の冒険』 Die Abenteuer des Prinzen Achmed(1926)
- 『メトロポリス』 METROPOLIS(1927)
- 『サンライズ』 SUNRISE(1927)
- 『キートンの大列車追跡』 THE GENERAL(1927)
- 『知られぬ人』 THE UNKNOWN(1927)
- 『十月』 OKTYABR(1927)
- 『ジャズ・シンガー』 THE JAZZ SINGER(1927)※世界初のトーキー映画
- 『ナポレオン』 NAPOLÉON(1927)
- 『田吾作ロイド一番槍』 THE KID BROTHER(1927)
- 『群衆』 THE CROWD(1928)
- 『紐育の波止場』 THE DOCKS OF NEW YORK(1928)
- 『裁かるゝジャンヌ』 LA PASSION DE LEANNE D’ARC(1928)
- 『アンダルシアの犬』 UN CHIEN ANDALOU(1928)
- 『キートンの蒸気船』 STEAMBOAT BILL(1928)
- 『アジアの嵐』 POTOMOK CHINGIS-KHANA(1928)
- 『PRAPANCHA PASH』 A THROW OF DICE(1929)
- 『カメラを持った男』 CHELOVEK S KINOAPPARATOM(1929)
- 『パンドラの箱』 DIE BÜCHSE DER PANDORA(1929)
- 『恐喝(ゆすり)』 BLACKMAIL(1929)
1930年代
風と共に去りぬ:『死ぬまでに観たい映画1001本』P150より
1930年台からは83作品がピックアップ。
- 『犯罪王リコ』 LITTLE CAESAR(1930)
- 『嘆きの天使』 DER BLAUE ENGEL(1930)
- 『西部戦線異状なし』 ALL QUIET ON THE WESTERN FRONT(1930)
- 『黄金時代』 L’Age d’or(1930)
- 『大地』 ZEMLYA(1930)
- 『自由を我等に』 A NOUS LA LIBERTÉ(1931)
- 『LIMITE』(1931)
- 『タブウ』 TABU(1931)
- 『街の灯』 CITY LIGHTS(1931)
- 『魔人ドラキュラ』 DRACULA(1931)
- 『フランケンシュタイン』 FRANKENSTEIN(1931)
- 『民衆の敵』 THE PUBLIC ENEMY(1931)
- 『M』(1931)
- 『吸血鬼(ヴァンパイア)』 VAMPYR(1932)
- 『仮面の米国』 I AM A FUGITIVE FROM A CHAIN GANG(1932)
- 『素晴らしき放浪者』 BOUDU SAUVÉ DES EAUX(1932)
- 『今晩は愛して頂戴ナ』 LOVE ME TONIGHT(1932)
- 『上海特急』 SHANGHAI EXPRESS(1932)
- 『極楽特急』 TROUBLE IN PRADISE(1932)
- 『暗黒街の顔役』 SCARFACE : THE SHAME OF A NATION(1932)
- 『怪物園(フリークス)』 FREAKS(1932)
- 『四十二番街』 42ND STREET(1933)
- 『フットライト・パレード』 FOOTLIGHT PARADE(1933)
- 『風雲のチャイナ』 THE BITTER TEA OF GENERAL YEN(1933)
- 『わたしは別よ』 SHE DONE HIM WRONG(1933)
- 『吾輩はカモである』 DUCK SOUR(1933)
- 『新学期・操作ゼロ』 ZERO DE CONDUITE(1933)
- 『ゴールド・ディガース』 GOLD DIGGERS OF 1933(1933)
- 『キング・コング』 KING KONG(1933)
- 『糧なき土地』 LAS HURDES(1933)
- 『極楽発展倶楽部』 SONS OF THE DESERT(1933)
- 『クリスチナ女王』 QUEEN CHRISTINA(1933)
- 『意志の勝利』 TRIUMPH DES WILLENS(1934)
- 『かぼちゃ大当り』 IT’S A GIFT(1934)
- 『女神』 Shen nu(1934)
- 『或る夜の出来事』 IT HAPPENED ONE NIGHT(1934)
- 『アタラント号』 L’ATALANTE(1934)
- 『黒猫』 THE BLACK CAT(1934)
- 『影なき男』 THE THIN MAN(1934)
- 『戦艦バウンティ豪の叛乱』 MUNITY ON THE BUNTY(1935)
- 『三十九夜』 THE 39 STEPS(1935)
- 『マルクス兄弟オペラは踊る』 A NIGHT AT THE OPERA(1935)
- 『フランケンシュタインの花嫁』 BRIDE OF FRANKENSTEIN(1935)
- 『海賊ブラッド』 CAPTAIN BLOOD(1935)
- 『トップ・ハット』 TOP HAT(1935)
- 『永遠に愛せよ』 Peter Ibbetson(1935)
- 『モダン・タイムス』 MODERN TIMES(1936)
- 『有頂天時代』 SWING TIME(1936)
- 『オペラハット』 MR. DEEDS GOES TO TOWN(1936)
- 『襤褸と宝石』 MY MAN GODFREY(1936)
- 『とらんぷ譚』 LE ROMAN D’UN TRICHEUR(1936)
- 『椿姫』 CAMILLE(1936)
- 『来るべき世界』 THINGS TO COME(1936)
- 『孔雀夫人』 DODSWORTH(1936)
- 『ピクニック』 UNE PARTIE DE CAMPAGNE(1936)
- 『望郷』 PÉPÉ LE MOKO(1937)
- 『明日は来らず(明日の為に)』 MAKE WAY FOR TOMORROW(1937)
- 『大いなる幻影』 LA CRANDE ILLUSION(1937)
- 『ステラ・ダラス』 STELLA DALLAS(1937)
- 『深夜の歌声』 夜半歌聲(1937)
- 『白雪姫』 SNOW WHITE AND SEVEN DWARVES(1937)
- 『我は海の子』 CAPTAINS COURAGEOUS(1937)
- 『新婚道中記』 THE AWFUL TRUTH(1937)
- 『ゾラの生涯』 THE LIFE OF EMILE ZOLA(1937)
- 『黒蘭の女』 JEZEBEL(1938)
- 『ロビンフッドの冒険』 THE ADVENTURES OF ROBIN HOOD(1938)
- 『汚れた顔の天使』 ANGELS WITH DIRTY FACES(1938)
- 『LA FEMME DU BOULANGER』(1938)
- 『赤ちゃん教育』 BRINGING UP BABY(1938)
- 『民族の祭典・美の祭典』 OLYMPIA(1938)
- 『バルカン超特急』 The Lady Vanishes(1938)
- 『嵐が丘』 WUTHERING HEIGHTS(1939)
- 『スミス都へ行く』 MR. SMITH GOES TO WASHINGTON(1939)
- 『駅馬車』 STAGECOACH(1939)
- 『コンドル』 ONLY ANGELS HAVE WINGS(1939)
- 『砂塵』 DESTRY RIDES AGAIN(1939)
- 『風と共に去りぬ』 GONE WITH THE WIND(1939)
- 『陽は昇る』 LE JOUR SE LEVE(1939)
- 『ガンガ・ディン』 GUNGA DIN(1939)
- 『ニノチカ』 NINOTCHKA(1939)
- 『オズの魔法使い』 THE WIZARD OF OZ(1939)
- 『ゲームの規則』 LA REGLE DU JEU(1939)
- 『残菊物語』 THE STORY OF THE LATE CHRYSANTHEMUMS(1939)