どうも、こんにちは。
はりー(@hcinemadowntown)です。
アナタは映画を字幕・吹き替えのどちらで観ますか?
日本では、字幕60~70%、吹き替え30~40%といった比率で、字幕派が多め。洋画の言語のまま楽しみたい方が多いんでしょうか。
では逆に日本以外の国の字幕・吹き替え事情はどうなっているか気になりませんか?
今回は、海外の字幕・吹き替え事情についていくつかの国の事例を紹介していきます。
それでは、いきましょう。
Contents
アメリカ:基本は吹き替え。というより字幕映画をあまり見ない
映画大国アメリカ。映画の街ハリウッドを擁するアメリカの字幕・吹き替え事情はどうなっているでしょうか。
アメリカでは字幕映画はあまり好まれません。日本やフランスなどの(アメリカにとっての)外国映画が全米公開されることは珍しく、多くは単館系の映画館での上映。それらは字幕で公開されますが、やはり多くのアメリカ人には馴染みがないようです。
そもそも自国での映画製作本数が他国とはけた違いなので、英語の作品だけで満足出来てしまうという環境なのでしょう。
字幕付きの映画がアカデミー賞作品賞を獲得!
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しかし、近年は外国文化への関心の高まりや、Netflixなどで手軽に外国作品に触れられるようになったことを背景に字幕作品の徐々に市民権を得始めているようです。
実際2020年は映画界の転換点ともいえる出来事が起こりました。
それは、『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー賞で作品賞を獲得したことです。外国語映画が作品賞を受賞するのはもちろん史上初。ハリウッドが変わってきていることを示す象徴的な出来事でした。
ジブリには豪華ハリウッド俳優が声優を務める
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アニメ作品の多くは吹き替えで鑑賞されます。
話題作だと、ハリウッド俳優が吹き替えを担当することも。日本がほこるアニメスタジオ・ジブリの作品は、吹き替え版のキャストにハリウッドの主役級がゴロゴロ。
『ハウルの動く城』のハウル役にクリスチャン・ベイル、『となりのトトロ』のメイ・サツキ姉妹にダコタ&エル・ファニング姉妹、『崖の上のポニョ』宗介の父親役にマッド・デイモンと、主役からちょい役まで豪華俳優が並んでいます。
ジブリ作品の北米版も気になってきますよね。
台湾:基本的に字幕。DVDになっても吹き替えがつかないことも
一方でお隣の台湾では、ほとんどが字幕での映画上映。
日本では映画公開時は字幕のみだがDVDや配信などになる際に吹き替え版が製作されることも珍しくないが、台湾ではDVD化される際も字幕のみであることがほとんど。
一部子供向けアニメな吹き替え版もあるようなので、台湾人にとっては”吹き替え=子供向け”という認識のようです。
マレーシア:多民族国家ならではの字幕事情
一風変わっているのがマレーシア。中国系、マレー系、イスラム系と他民族が入り乱れるマレーシアの字幕・吹き替え事情は特殊。
マレーシアの公用語はマレー語ですが、ビジネスシーンなどでは英語がよく使われます。また、華人とよばれる中国系の移民も多くいて、彼らの多くは中国語話者です。
そんなお国事情のため、マレーシアで映画が公開されるときは、基本的にマレー語・中国語の2つの字幕が同時に流れます。さらに非英語圏の映画だと、マレー語・中国語・英語の3つの字幕が表示されます。
長ゼリフのシーンだと画面の半分が字幕で埋まってしまうなんてことも。
多民族国家おそるべし。
おわりに
今回は、海外の字幕・吹き替え事情について各国の事例をみてきました。
お国ごとの文化や国民性によって事情が異なるのが面白いですよね。
日本の字幕・吹き替え論争についてはこちら▼