どうも、こんにちは。
はりー(@hcinemadowntown)です。
今回は『ハリーポッター』シリーズの公式続編『ハリーポッターと呪いの子』について紹介します。
ハリーポッターたちにもう一度会える!
本記事の内容は以下のとおり。
それでは、いきましょう。
Contents
『ハリーポッターと呪いの子』とは?
『ハリーポッター』シリーズの第八巻:舞台の脚本
J・K・ローリング原作の『ハリー・ポッター』シリーズは全7巻。本作『ハリー・ポッターと呪いの子』は、最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』のエピローグに登場した19年後の時代の物語。
『呪いの子』は小説ではなく、2016年から上演されている舞台として製作されました。舞台の脚本は『ハリー・ポッター』シリーズの第八巻として出版されています。
2016年の7月にロンドンでワールドプレミアが行われ、演劇界のアカデミー賞にあたるトニー賞を6部門も受賞するなど非常に高い評価を受けました。
そして、2022年の夏には日本でも上演予定。場所はTBS赤坂ACTシアター。
日本公演の詳細はこちら。
今から日本上陸が待ち遠しいですね!
映画化の可能性について
ファンとしては、映画化の期待も高まるところ。
ですが、現在のところ原作者のJ・K・ローリングと製作元のワーナーブラザーズは『呪いの子』の映画化には否定的。ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフも消極的なので、ちょっと期待は薄め。
ただ、『死の秘宝』公開から19年後は2030年。2020年現在からあと10年あります。そのころにローリングとワーナーの気が変わるのを待ちましょう。
あらすじ
物語の始まりはハリーたちがホグワーツを卒業してから19年後。
ハリーとジニーの息子アルバスは今年がホグワーツ入学の年。期待と不安で押しつぶされそう。
一方のハリーは、魔法省で闇祓いとして多忙な日々を送ってしました。
そんなころ、魔法界ではヴォルデモート卿の忘れ形見の息子がいるという噂で持ち切りに。ハリーの額の傷も19年ぶりに疼き出します。
魔法界に再び闇の気配が迫る中、ハリーやアルバスたちはどう立ち向かっていいくのか…
主な登場人物
アルバス・セブルス・ポッター:本作の主人公
ハリー・ポッターとジニーの次男。アルバス・ダンブルドアとセブルス・スネイプから名前をもらう。性格は心配性。兄はジェームス・シリウス・ポッター、妹はリリー・ルーナ・ポッター。
ハリー・ポッターの息子であるということにコンプレックスを持っていた。スリザリンに入寮したことでそれが一層強くなった。
スコーピウス・マルフォイ
ドラコ・マルフォイとアストリアの間に生まれた一人息子。純血の魔法使い。外見は子どもの頃のドラコによく似ているが性格は大きく異なる。寮はスリザリン。
訳ありの出自の同士のせいか、アルバスとは親友になっていく。
デルフィーニ・ディゴリー
『炎のゴブレッド』のヴォルデモート卿に殺されたセドリック・ディゴリーのいとこにあたる。聖オズワルド魔法老人ホームで職員として働いている。
あるキッカケでアルバス・スコーピウスと共に冒険にでることになる。
ハリー・ポッター
”生き残った男の子”。19年前の戦いでヴォルデモート卿を打ち破る。ジニー・ウィーズリーと結婚。今は魔法省で闇祓いとして働いている。
3人のこどもを持つが、次男のアルバスとはなんだか上手くいっていない様子。
ハーマイオニー・グレンジャー
ハリー・ポッターの親友。ロン・ウィーズリーと結婚し、ヒューゴとローズの二人の子どもを設ける。その後、魔法省に入省して、魔法生物規制管理部で活躍し、『呪いの子』の頃は魔法大臣にまで出世している。
ロン・ウィーズリー
赤毛の純血ウィーズリー一家の六男。ハリー・ポッターの親友。ハーマイオニー・グレンジャーと結婚した。ホグワーツ卒業後、しばらくは魔法省で闇祓いとして活動していた。
現在は、兄ジョージとともに「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ」の共同経営者として、お店を切り盛りしている。
ドラコ・マルフォイ
純血の一族マルフォイ家の長男。かつてはハリー・ポッターのライバル的存在だったが、19年後の現在は、子育てに悩める父親同士、通じるものがある様子。
19年後のハリーたちの職業や様子について知りたい方はこちら。
過去シリーズのおさらいをしたい方はこちらを見てみてください。
【ネタバレあり】『呪いの子』レビュー
新しい世代の三人組
こども世代の三人組の関係性が面白かったですね。
- アルバス・・・心配性で内気、箒も苦手。
- スコーピウス・・・天然でポジティブ、超絶歴史オタク
- ローズ・・・親譲りの勝気、箒が大得意
親世代の関係性をシャッフルしたような感じになってるのが笑えます。
スコーピウスがローズにベタ惚れなのも毎シーン面白くて、ローズに対して頓珍漢なことを言っては素っ気ない態度を取られるのに、会話してもらったというだけで有頂天になっていたり。
ローズの方も、親世代に複雑な事情があってギクシャクしているけど、スコーピウスの噂についてはキッパリ否定するなど、しっかりと自分の意志があるのが好感もてました。
パラレルストーリーの面白さと恐ろしさ
本作で、アルバスは父を見返すため、魔法省に隠されていた逆転時計(タイム・ターナー)を盗み出し、セドリック・ディゴリーの死をなかったことにしようと過去に戻ります。
当時の物語の裏側を観れるワクワク感がありました。
アルバス・スコーピウス・デルフィーニの三人は、三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)に介入してセドリックが勝ち上がるのを阻止しようとします。
第一の課題でセドリックの杖にエクスペリ・アームズをかけることで、彼が好成績を収めることを阻止しました。
ただその際、アルバスとスコーピウスがダームストラング生の恰好をしていたのを過去のハーマイオニーに見られたのがまずかった。怪しい動きをするダームストラング生を見かけたことで、ハーマイオニーはビクトール・クラムからのクリスマス・パーティーへの断ってしまったのです。
その結果、ロンが嫉妬を起こしてハーマイオニーと喧嘩することもなくなり、お互いを強く意識することなく、ふたりが結婚しないパラレルワールドが発生してしまったのです。
良からぬ方に転がってしまった運命をさらに改変しようと、再び逆転時計をつかうアルバスたち。
再びトライウィザード・トーナメント。
今度は第二の課題でセドリックの勝利を妨害します。見事妨害に成功しますが、それがまずかった。
大きな屈辱を受けたセドリックが闇落ちしてデスイーターになってしまいます。
デスイーターとなったセドリックがあろうことかネビルを殺してしまったので、ヴォルデモート卿の野望を阻止できなくなり、19年後はヴォルデモート卿が支配する暗黒時代となってしまいました。
過去を改変しようとするたんびに、物事が悪い方向へ転がるのがなんともやるせない。
無理やり過去を変えようとしてもよいことにはならないというのは、逆をいうと、しっかりと考えて現在の選択をして、その結果を受け入れていかなければならないというメッセージだと思います。
▼パラレルワールドについてこちらでまとめてます▼
悩める親子関係
今回の中心的なテーマとして”親子関係をどう築いていくか”というものがありました。
アルバスとハリーは両者とも人間関係についてとっても不器用。
アルバスは有名すぎる父親のせいでどうしても注目されてしまう。色眼鏡で見られてばかりの本当の自分を見てほしいと思っているのに、うまく言い出せない。
ハリーの方は、アルバスの気持ちが理解できないあまり、息子を守ろうとするばかりアルバスからスコーピウスを遠ざけようとする始末。
これは、ダンブルドアが「愛ゆえに目が曇る」と言っていたのと同じことです。かつて、ダンブルドアはハリーを守ろうとするあまり、自分からハリーを遠ざけようとしました。
そのことに心を痛めていたハリーが、時を超えて似たようなことをしてしまっているというのが、なんとも皮肉。
そんなこじれた親子の背中を押したのは、スコーピウス、ドラコのマルフォイ一家でした。
中盤、かつてのライバルだったドラコがハリーの叱咤激励するのは、シリーズのファンならグッとくるはず
シリーズ本編から世代が進んだからこその物語でしたね。
対になる二つの親子
はい!
…………
……
…
ということで、デルフィーニの正体はヴォルデモート卿の娘でした。
作中ずっと、ヴォルデモート卿の息子と噂されていたのは、スコーピウスでした。これがお話し的なよいフリになってましたね。
亡き父親を復活させることを願ってやまないデルフィーニにとって、逆転時計の噂は渡りに船でした。出会ったことのない父親に会いたいがために人まで殺めて突き進んでいきました。
父親に認められたい、見返したいと逆転時計を使ったアルバスの動機と鏡写しになっているのが面白いです。
産まれて親子の関係を感じたことのないデルフィーニ。
父親と上手く関係を築けていないアルバス。そして、孤児だったハリー・ポッター。
しかし、両者には決定的な違いがありました。それは、友を得た事でした。
アルバスにはスコーピウスが、ハリー・ポッターには無二の親友ロンとハーマイオニーがいました。それが、孤独のまま亡き父を追い求めるように闇の魔術に傾倒していったデルフィーニとは異なった点でした。
『ハリーポッター』シリーズの共通テーマとして、自由意志があります。友人の助言や様々な経験を経て、迷いながらも自らありたい道を選んでいく。
本作でもこのテーマは一貫していましたね。
『呪いの子』はだれのことだったのか
タイトルの「呪いの子」がだれであるかは本編では明確に言及はされていません。
「魔法界の英雄」の息子という宿命を背終わされたアルバスかもしれませんし、ヴォルデモート卿の息子と噂されていたスコーピウスかもしれない。そして、ヴォルデモート卿の娘であったデルフィーニのことかも。
答えはだれでもよいのかもしれません。
「自分が背負った宿命と向き合いながら、どう生きるかが大切だ」ということを教えてくれた物語でした。
おわりに
今回は『ハリーポッターと呪いの子』についての紹介と感想記事でした。
ネタバレありの感想でしたが、物語の結末には触れていないので、ぜひ自分の目でチェクしてみてください。
それにしても、舞台の日本上陸が待ち遠しいですね。どんな舞台装置になるのか、キャストはどうなるのか、興味深々です。
アナタもハリーポッターの世界に飛び込もう!それでは、また。